脳はエネルギーをたくさん使う器官と言われております。脳は身体全体の質量からすると「2%」くらいしかないくせに、何もしなくてもエネルギーは「25%」も使うと言われています。
ストレス過多になると25%以上のエネルギーを脳は毎日消費します。ものすごいストレス状態で仮に40%のエネルギーを脳が使ったとすると、身体に使われるはずのエネルギーは「15%」引かれることになります。
身体で常に、「ー15%」のエネルギー減の状態が続くとどうなるでしょうか?
◾️姿勢が歪む:
身体のエネルギーがー15%になると、姿勢をまっすぐ保ちにくくなり、つぶれたアルミ缶のように上下につぶれてきて“猫背”になります。
猫背が「姿勢を意識」してもなかなか直りにくい理由は、背骨がただ曲がっているだけではなく、背骨が上下につぶれているからなのです。
◾️疲れやすい 身体がだるい:
呼吸をする上で一番大切な筋肉は「横隔膜」になります。
ストレス状態が続くと、呼吸が浅くなり、胸式呼吸になります。呼吸が浅いので肩を力ませて、吊り上げるような呼吸になり、本来横隔膜は下に下がるはずの動きが「逆転」してしまいます。
横隔膜が下に下がらないと酸素を十分に吸い込むことができない為、酸欠になりやすくなります。身体が元気に動くためにはエネルギーが必要で、エネルギーは食べ物から摂った栄養と酸素が結びつくことで作られます。
なので身体が酸欠状態だと、十分に栄養を摂っていても、エネルギーが作られる量が少ないので疲れやすくなるのです。
左図は、脳と脊髄、脊髄から全身に広がる神経の模式図です。
脳と脊髄は繋がっており、脊髄から“手足の筋肉を動かす神経“や“内臓を動かす神経” が出ております。
脳みそでエネルギーが使われ過ぎると、手足や内臓につながる神経が短くなり、正常に働きにくくなります。神経が短くなると、具体的にどのようなことが起こるかと言いますと…
◾️柔軟性の低下:
単純に神経が短いので、手足の筋肉が伸びにくくなります。ゴムのように伸びるはずの筋肉が”ピンッと”突っ張る「ひも」のような感覚になります。
◾️内臓機能低下:
「自律神経」が短くなると、脳からの内臓への命令信号が弱くなり、内臓が硬くなり、機能が十分に発揮しにくくなります
胃腸なら、消化吸収能力の低下や、排泄障害、肝臓なら、解毒能力や免疫能力の低下泌尿器系なら、頻尿や浮腫などの原因になることが多くあります。
◾️体幹機能の低下:重心ズレ
あらゆる物体には「重心」というものがあり、神経が短くなると、姿勢が変わり、重心がズレます
重心が丹田にあると、体幹に力が入りやすくなります。
重心が丹田より首の方に向かえば向かうほど手足に力が入りやすく、「力み」やすい身体になるのです
慢性ストレスは簡単に説明しても、これだけのことが無意識に起こっていて、それに気づいていない方が数多くいらっしゃいます。
このような状態にストレッチや整体、運動療法を行おうとしても上手くいかないことを私は数多く経験してきました。当院では、まずこの状態を解除することから施術していきます。